STUDY GUIDE

教材

各レベルの出題範囲を、要点にしぼってまとめました。上のレベルの試験には、それより下のすべてのレベルの範囲も出題されます。ここで学んでから、トレーニングで確かめましょう。

5級 はじめての吹奏楽

楽器の仲間分け

吹奏楽の楽器は、主に木管楽器・金管楽器・打楽器の3つ。分け方は材料ではなく「音の出し方」で決まります。

仲間音の出し方主な楽器
木管楽器リードをふるわせる/歌口に息を当てるフルート・ピッコロ・オーボエ・ファゴット・クラリネット・サクソフォン
金管楽器マウスピースに当てたくちびるをふるわせるトランペット・ホルン・トロンボーン・ユーフォニアム・チューバ
打楽器たたく・こする・ふるティンパニ・スネアドラム・バスドラム・シンバル・鍵盤打楽器など
  • フルートは金属製でも木管(歌口に息を当てる)。サクソフォンも金属製ですがリードを使うので木管。
  • ダブルリード(2枚):オーボエ・ファゴット。シングルリード(1枚):クラリネット・サクソフォン。
  • コントラバス(弦バス)は弦楽器ですが、吹奏楽でよく使われます。

パートの略称

Fl.=フルート、Ob.=オーボエ、Fg./Bsn.=ファゴット、Cl.=クラリネット、Sax.=サクソフォン、Tp.=トランペット、Hr.=ホルン、Tb./Trb.=トロンボーン、Euph.=ユーフォニアム、St.B.=弦バス、Perc.=打楽器。

基本の記号

  • 強弱:p(弱く)・mp(やや弱く)・mf(やや強く)・f(強く)・pp/ff(とても弱く/強く)
  • ♯は半音上げる、♭は半音下げる、♮は元にもどす。
  • スタッカート(点)=短く、タイ=同じ高さの音をつなぐ、フェルマータ=ほどよくのばす。
  • 4分の4拍子は1小節に4分音符4つ。全音符=4分音符4つ、2分音符=2つ。

演奏会のマナー

開演前に携帯電話の電源を切る。演奏中は話さず、撮影しない。拍手は曲が終わり、指揮者が手を下ろしてから。

まぎらわしい楽器

  • 金管の仲間:トランペット・コルネット・フリューゲルホルン・ホルン・トロンボーン・ユーフォニアム・チューバ(サクソフォンは木管)。
  • ダブルリード:オーボエ・イングリッシュホルン・ファゴット・コントラファゴット(ファゴットより1オクターブ低い)。
  • クラリネットの仲間(高い順):E♭・B♭・アルト(E♭管)・バス(B♭管)。略号 B.Cl.=バスクラリネット、B.Sax.=バリトンサクソフォン。
  • 鍵盤打楽器:シロフォン(木)・マリンバ(木)・グロッケンシュピール(金属の板)・チャイム(金属の管)。日本の吹奏楽では、1番クラリネットがコンサートマスターを務めることが多い。

4級 楽譜の入口

音名の読み方

線(下から)間(下から)
ト音記号ミ・ソ・シ・レ・ファファ・ラ・ド・ミ
ヘ音記号ソ・シ・レ・ファ・ララ・ド・ミ・ソ

ト音記号の下に1本線を足した音が「真ん中のド(C4)」。日本語の音名は ハ(ド)・ニ(レ)・ホ(ミ)・ヘ(ファ)・ト(ソ)・イ(ラ)・ロ(シ)。ト音記号は「ト(ソ)」、ヘ音記号は「ヘ(ファ)」の位置を示す記号です。

音符・休符・拍子

  • 付点は元の長さの半分を足す(付点4分音符=8分音符3つ)。
  • 全休符は線からぶら下がり、2分休符は線の上にのる。
  • 8分の6拍子:8分音符6つ。速い曲では付点4分音符を1拍とする2拍子で感じる。2分の2拍子(₵)は2分音符が1拍。Cは4分の4拍子。
  • 3連符:2つに分ける長さを3つに等しく分けたもの。

強弱・速さ・記号

  • cresc.=だんだん強く、dim./decresc.=だんだん弱く、sfz=その音を特に強く、fp=強くしてすぐ弱く。
  • rit.=だんだん遅く、a tempo=元の速さで。
  • スラー=ちがう高さの音をなめらかに、テヌート=長さを保つ、アクセント=目立たせる。
  • 調号の♯♭は調号が変わるまで全オクターブに有効。臨時記号は同じ小節の同じ高さの音に有効。

反復記号

D.C.=はじめにもどる、D.S.=セーニョ記号にもどる、Fine=終わり、To Coda→コーダへとぶ。1番かっこは1回目だけ、2回目は2番かっこへ。

もう一歩くわしく

  • 複付点:元の長さ+半分+さらに半分(複付点4分音符=16分音符7つ)。8分の12拍子=付点4分音符4つ。
  • D.C. al Fine=はじめにもどり Fine で終わる。もどったあとは、指示がなければ反復記号をくり返さないのが慣習。
  • 連符:3連符・5連符・6連符など、ふつうとちがう数で等分したもの。

3級 楽器のしくみと道具

  • リードの材料はアシの仲間の植物(ケーン)。番手(2、3など)が大きいほどかたい。何枚かを順番に使い、ケースで保管。
  • リガチャー=リードを固定、バレル=クラリネットのマウスピースの下の短い管、ネック=サックスの曲がった管、サムレスト=右手親指をかける所、ストラップ=サックスを首からつるすベルト。
  • 金管のマウスピース:リム(くちびるが当たる縁)、カップ(深いとやわらかく太い音)。マウスピースはたたいて押しこまない。
  • 手入れ:ピストンにはバルブオイル、クラリネットのコルクにはコルクグリス、管の中の水分はスワブやロッドとガーゼで。水分を残したまましまわない。
  • 金管は管の長さ(バルブやスライド)と、くちびるの振動・息の速さで音を変える。木管は穴をふさぐほど低くなる。

メトロノームとチューナー

♩=60は1分間に4分音符60回(1秒に1回)。BPMは1分間あたりの拍数。チューナーの針が右(+)なら高い、左(−)なら低い。ずれの単位はセント。左にふれたら抜き差し管を入れる(管を短くする)と高くなる。

速度記号・発想記号(遅い→速い)

Largo・Adagio → Andante(歩くような)→ Moderato(中くらい)→ Allegro(速く)→ Presto(とても速く)。accel.=だんだん速く、rubato=自由に揺らして、dolce=甘く、cantabile=歌うように、legato=なめらかに、marcato=はっきりと、tutti=全員で、solo=一人で。

楽器の部品の名前

  • フルート:頭部管(歌口・リッププレート・端のクラウン、中の反射板)・胴部管・足部管。
  • クラリネット:マウスピース→バレル→上管→下管→ベル。左手親指のレジスターキーで約12度上へ(サックスのオクターブキーはオクターブ上)。
  • サクソフォン:ネック、オクターブキー、パームキー(左手の付け根)、テーブルキー(左手小指)。キーの裏のタンポ(パッド)。
  • ファゴット:リードと本体をつなぐボーカル(クルック)。オーボエのリードの根元はチューブ(ステープル)。
  • トランペット:マウスパイプ(リードパイプ)、第3スライドのフィンガーリング、右手小指のフィンガーフック、ピストンのバルブガイド。
  • トロンボーン:スライドロック、内管の先のストッキング。ホルン:F管とB♭管を切りかえる親指のサムキー。

2級 合奏の基本

チューニング

  • 日本の吹奏楽では実音B♭(ベー)でのチューニングが多い。B♭管の楽器は楽譜の「ド」で実音B♭が鳴る。
  • 2つの音がわずかにずれると「うなり」が聞こえ、合うほどうなりは遅くなり、消える。
  • 管楽器は温度が上がると音が高くなる。楽器を温めてから合わせる。
  • 長3和音の第3音は平均律より少し低め(約14セント)に取ると響きやすい。
  • ハーモニーディレクター(ヤマハの合奏用キーボード):基準音・和音(純正律)・メトロノームを鳴らせる。全員に聞かせるときは出力からアンプ・スピーカーへ。

ドイツ音名

ドレミファソラシシ♭
C ツェーD デーE エーF エフG ゲーA アーH ハーB ベー

♯は「is」(Fis・Cis)、♭は「es」(Des・Ges)。ただしミ♭=Es、ラ♭=As、シ♭=B。

調号と音程

  • ♭の順:シ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファ。♯の順:ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ。
  • ♭1=ヘ長調、♭2=変ロ長調、♭3=変ホ長調、♭4=変イ長調、♯1=ト長調、♯2=ニ長調。♭の長調は「最後から2番目の♭」が主音。
  • 平行調(同じ調号):変ロ長調とト短調。転調=曲の途中で調が変わる、移調=曲全体を別の調へ移す。
  • 音程:半音2つ=全音。長3度=半音4つ、短3度=3つ、完全4度=5つ、完全5度=7つ。長音階は「全全半全全全半」。

ドイツ語の調名と合奏のことば

  • dur=長調(大文字)、moll=短調(小文字):B-dur=変ロ長調、Es-dur=変ホ長調、H-dur=ロ長調、Fis-dur=嬰ヘ長調、g-moll=ト短調。
  • アインザッツ=入りをそろえる(合図)、アウフタクト=弱起、G.P.=ゲネラルパウゼ(全員休止)、リリース=音の終わりの処理、ブレンド=音色を溶け合わせる、対旋律(カウンターメロディー)、対位法、返し・スロー練習。
  • チューニングはB♭だけでなくほかの音でも確かめる。うなりが遅くなれば合う方向。

1級 吹奏楽のことば

移調楽器

楽器管楽譜の「ド」が鳴る実音
クラリネット・トランペットB♭長2度下のB♭
テナーサックス・バスクラリネット・ユーフォニアム(ベー譜)B♭長9度下のB♭
アルトサックスE♭長6度下のE♭
バリトンサックスE♭1オクターブと長6度下
E♭クラリネットE♭短3度上のE♭
ホルンF完全5度下のF
  • 実音B♭でチューニングするとき:B♭管は「ド」、アルトサックスは「ソ」、F管ホルンは「ファ」を吹く。
  • ピッコロは書かれた音より1オクターブ高く、コントラバスは1オクターブ低く、グロッケンは2オクターブ高く鳴る。
  • 日本では、ユーフォニアムやトロンボーンにト音記号のB♭管の「ベー譜」と、ヘ音記号の実音の「ツェー譜」がある。

ハ音記号・スコア

アルト記号は真ん中の線、テナー記号は下から4番目の線が真ん中のド(C4)。ヴィオラはアルト記号、トロンボーンの高音域ではテナー記号。スコア(総譜)は一般に上から木管・金管・打楽器の順。

ステージ用語・音名

上手=客席から見て右、下手=左。袖、ゲネプロ(ドイツ語 Generalprobe)、場当たり、転換、搬入・仕込み・バラシ・搬出。イタリア音名:Do Re Mi Fa Sol La Si、♯=diesis、♭=bemolle。日本語:♯=嬰、♭=変(変ロ=シ♭、嬰ヘ=ファ♯)。英語のBはシ。

スコアの略号と各国語の楽器名

  • Pos.=トロンボーン(独 Posaune)、Cor.=ホルン(伊 Corno/仏 Cor)、Pk./Pauk.=ティンパニ(独 Pauken)、Fg.=ファゴット、Cb.=コントラバス、Glock.=グロッケンシュピール、B.D./Gr. C.=バスドラム、S.D.=スネアドラム、Sus. Cym.=サスペンデッドシンバル。
  • 独 Klarinette・Trompete、伊 Tromba(トランペット)、仏 Basson(ファゴット)。
  • Score in C=実音スコア、Transposed Score=移調スコア。異名同音(Ces=H、Fes=E)。
  • 舞台:バミリ(位置の目印)、山台(ひな壇)。

初段 奏法をきわめる

  • シングル・ダブル(トゥ・ク)・トリプル(トゥ・トゥ・ク)タンギング。レガートタンギングは「ドゥ」でやわらかく。スラーは最初の音だけタンギング。
  • フラッタータンギング(flz.=巻き舌)、スラップタンギング(サックス)、グリッサンド、トリル、ビブラート(トロンボーンはスライドビブラートも)。
  • ミュート:ストレート(鋭い)・カップ(やわらかい)・ハーマン(ステムでワウワウ)・プランジャー。con sord.=つけて、senza sord.=外して。ミュートでピッチが変わることもある。
  • ホルンのゲシュトップ(+)=右手で管をふさぐ鋭い音(約半音高くなる)、○=開放。
  • リップスラー=同じ指づかいで倍音どうしを移る。ペダルトーン、フラジオ(サックスの高音)、重音(マルチフォニックス)、循環呼吸、替え指、サブトーン、グロウル、ベンド、ハーフバルブ。
  • パート譜の指示:a2(2人で同じ音)、div.(分かれる)、unis.(もどる)、1st only、cue(目印の小音符)、tacet(ずっと休み)、subito p(急に弱く)、poco a poco(少しずつ)、molto(とても)、sempre(ずっと)、pesante(重く)、leggero(軽く)、espressivo(表情豊かに)。

アンブシュアと専門的な奏法

  • ノンプレス奏法(押しつけすぎない)、口角を保つ、頬をふくらませない、ダブルバズィングに注意。
  • クラリネット:上の歯を当てるのが一般的、歯を当てないのはダブルリップ。サックスのサブトーン。
  • フルート:息の角度でピッチと音色が変わる(巻きこむと低く)、ハーモニクスの練習・倍音の替え指。オーボエはリードをくわえる深さ、ファゴットのウィスパーキー(低音域)。
  • トロンボーンの替えポジション・レガートタンギング、ホルンのハンドテクニック、リップトリル(シェイク)。
  • ジャズの表現:フォール(下へ)・ドゥイット(上へ)・スクープ(下からすくう)。

二段 音のサイエンス

  • Hz=1秒間の振動数。A4=440Hz(日本の合奏は440〜442Hzが多い)。振動数2倍で1オクターブ上(A5=880Hz)。
  • 音の3要素=高さ・大きさ・音色。音色のちがいは倍音の含まれ方のちがい。大きさの単位はdB。
  • 音速は15℃で秒速約340m、1℃ごとに約0.6m/s速くなる。温度が上がると管楽器の音は高くなる。
  • 倍音列(C2を基音):C2・C3・G3・C4・E4・G4・B♭4(低め)・C5。比 2:1=オクターブ、3:2=完全5度、5:4=長3度、4:3=完全4度。
  • セント:半音100、オクターブ1200。平均律の半音は約1.059倍。純正長3度は平均律より約14セント狭く、純正完全5度は約2セント広い。短3和音の第3音は約16セント高めに。
  • うなりの回数=2つの振動数の差(440Hzと442Hzで毎秒2回)。440Hzと442Hzの差は約8セント。
  • 閉管は同じ長さの開管より約1オクターブ低い。クラリネットは閉管のようにふるまい、オーバーブローで約12度上へ(フルート・サックスはオクターブ)。
  • トランペットのピストン:1番=全音、2番=半音、3番=短3度下げる。組み合わせると高めになりやすく、スライドで補正。トロンボーンは7ポジション、1つ外へ約半音ずつ下がる。

音律と音響をもっと深く

  • ピタゴラス音律(純正5度を積む)、ピタゴラス・コンマ約23.5セント、シントニック・コンマ約21.5セント、ミーントーン(長3度をほぼ純正に)。
  • 純正短3度は平均律より約16セント広い。第7倍音は約31セント低く、第11倍音は4度と増4度のあいだ。
  • 差音(2音の振動数の差の音)。開管の基音の波長は管の約2倍、閉管は約4倍で奇数倍音。
  • +10dB=エネルギー10倍、エネルギー2倍=約+3dB。可聴域およそ20〜20,000Hz。ピアノ A0≈27.5Hz、C8≈4186Hz。RT60、干渉。

三段 身体と呼吸

  • 息を吸うときは横隔膜が収縮して下がる。吐くときはおなかまわりの筋肉が助ける。空気が入るのは肺(腹式呼吸は感覚的な表現)。
  • 座奏はいすに浅めに座り、背すじをのばして両足を床に。立奏は足を肩幅に。肩を上げて吸わない。楽器を体に合わせて持つ。
  • ウォームアップ(ロングトーン・リップスラー・バズィング)とクールダウン。マウスピースを強く押しつけすぎない。くちびるが疲れたら休む。
  • 体幹トレーニング:プランク、ドローイン。正しいフォームで、自然な呼吸で、無理なく。
  • 水分補給、甘いものの後は口をゆすぐ。大音量から耳を守る(配置の工夫・音楽用耳せん)。熱中症対策。寒いと音は低くなる。
  • 緊張したら吐く息を長くする呼吸を。フレーズとブレスの位置を計画する。

からだの専門知識

  • 口輪筋(くちびるのまわり)・頬筋(頬)・肋間筋(ろっ骨のあいだ)。肺活量・一回換気量・残気量。
  • 舌の位置(シラブル)で口の中の空間を変える。アレクサンダー・テクニーク。座骨で座る。
  • フォーカル・ジストニア、騒音性難聴、口唇ヘルペス(マウスピースを共用しない)、歯列矯正は歯科医・指導者と相談、過呼吸は長く吐いて落ち着く。

四段 名曲と作曲家

作曲家代表作
グスターヴ・ホルスト(英)吹奏楽のための第1組曲(1909)・第2組曲、惑星
ジョン・フィリップ・スーザ(米・マーチ王)星条旗よ永遠なれ(1896)。スーザフォンの名の由来
パーシー・グレインジャー(豪)リンカンシャーの花束
アルフレッド・リード(米)アルメニアン・ダンス
ヨハン・デ・メイ(蘭)交響曲第1番「指輪物語」
ヤン・ヴァン・デル・ロースト(ベルギー)アルセナール、カンタベリー・コラール
フィリップ・スパーク(英)ドラゴンの年、宇宙の音楽
ジェームズ・バーンズ/クロード・T・スミス/エリック・ウィテカー(米)アルヴァマー序曲/フェスティヴァル・ヴァリエーション/オクトーバー
日本の作曲家大栗裕「大阪俗謡による幻想曲」、伊藤康英「ぐるりよざ」、保科洋「風紋」、酒井格「たなばた」、真島俊夫「三つのジャポニスム」、古関裕而「オリンピック・マーチ」、團伊玖磨「祝典行進曲」
  • マーチ:カール・タイケ「旧友」、J・F・ワーグナー「双頭の鷲の旗の下に」、エルガー「威風堂々」、ヨハン・シュトラウス1世「ラデツキー行進曲」。アメリカ式マーチのトリオは下属調(♭が1つ増える)へ転調することが多い。
  • 曲の種類:交響曲、交響詩(物語や情景を1楽章で)、序曲、組曲、協奏曲。オーケストラの曲を書きかえたものは編曲(アレンジ)。

名演奏家と作品をもっとくわしく

  • モーリス・アンドレ(トランペット)、デニス・ブレイン(ホルン)、マルセル・ミュール(サクソフォン)、ジャン=ピエール・ランパル(フルート)、クリスチャン・リンドベルイ(トロンボーン)。
  • ホルスト第1組曲:シャコンヌ・間奏曲・マーチ。第2組曲(ヘ長調)の終楽章「ダーガソンによる幻想曲」。リンカンシャーの花束は6曲。アルメニアン・ダンスはパートI・II(民謡の収集はコミタス)。
  • スーザ「ワシントン・ポスト」は8分の6拍子。威風堂々は6曲。新世界より第2楽章はイングリッシュホルン、ボレロはスネアドラム、展覧会の絵のプロムナード。ヴァン・デル・ロースト「スパルタクス」。スパーク「ドラゴンの年」はブラスバンドから。

五段 楽器の歴史と構造

  • サクソフォン:ベルギー出身のアドルフ・サックスが1840年代に考案(サクソルンも)。フルートのキーのしくみはテオバルト・ベーム、クラリネットの原型はデンナー。
  • 金管のバルブは19世紀はじめに発明。それ以前のナチュラルホルンは手の位置(ハンドストップ)で音を補った。
  • ロータリーバルブ(ドイツ式トランペット・ホルン・チューバに多い)とピストンバルブ。ダブルホルン=F管とB♭管を親指レバーで切りかえ。テナーバストロンボーンのF管アタッチメント、バストロンボーンは2つのバルブが多い。
  • 円すい管:サックス・オーボエ・ホルン・フリューゲルホルン。ほぼ円筒管:クラリネット。クラリネットの木はグラナディラ。真ちゅう=銅と亜鉛。ラッカー仕上げと銀メッキ。
  • ホルン(F管)約3.7m、B♭トランペット約1.4m。
  • 打楽器:ヴィブラフォン(金属鍵盤・モーター)、マリンバ(ローズウッド)、ティンパニ(銅の胴・ペダル)、カスタネット、ギロ、クラベス、タムタム、スネアのスナッピー。

メーカーと楽器の作り

  • セルマー(仏・サックス)、ビュッフェ・クランポン(仏・クラリネット)、バンドーレン(仏・リード)、ヴィンセント・バック(ストラディヴァリウス・トランペット)。
  • バックのマウスピース:数字が小さいほどリムが大きい、文字はカップの深さ。クラリネットのティップオープニング、サックスのバッフル。
  • トリプルホルン、ユーフォニアムのコンペンセイティング・システムと第4ピストン(完全4度下げる)、ラージボアのトロンボーン、ゴールドブラスはやわらかい音色。
  • フルートのリングキー・Eメカニズム・H足部管。クラリネットのベーム式(日仏)とエーラー式(独墺)、オーボエのコンセルヴァトワール式、バソン。ティンパニの打点は縁から少し内側。

六段 音楽理論

  • コード:C=ドミソ、Cm=ドミ♭ソ、C7=+シ♭、CM7=+シ、Caug=ドミソ♯、Cdim=ドミ♭ソ♭、Csus4=ドファソ。
  • 主和音I・属和音V・下属和音IV。終止:完全(V→I)、半(Vで止まる)、偽(V→VI)、変格・アーメン(IV→I)。ハ長調のV7=ソシレファ。
  • 平行調(同じ調号)・同主調(同じ主音)・属調(5度上)・下属調(4度上)。五度圏。
  • 和声的短音階は第7音を上げる。旋律的短音階は上行で6・7音を上げ、下行で戻す。
  • 音程の転回:長3度→短6度、完全5度→完全4度。増4度(三全音)。
  • 形式:三部形式(A-B-A)、ロンド(A-B-A-C-A)、ソナタ形式(提示部・展開部・再現部)、変奏曲、フーガ。
  • シンコペーション、ヘミオラ、オスティナート、コーダ、カデンツァ。5拍子・7拍子は混合拍子、8分の6拍子は複合拍子。
  • 楽語:grandioso(壮大に)、maestoso(堂々と)、scherzando(おどけて)、tranquillo(静かに)、agitato(激しく)、morendo(消えるように)、L'istesso tempo(拍の速さは同じで)、Meno mosso(より遅く)、Più mosso(より速く)。

旋法と和声をもっと深く

  • 教会旋法:ドリア(レから)・フリギア(ミ)・リディア(ファ)・ミクソリディア(ソ)。全音音階、五音音階。
  • 非和声音:経過音・刺繍音・掛留音。保続音(ペダルポイント)、反復進行(ゼクエンツ)、連続5度は避ける。
  • ドッペルドミナント(V/V)、ナポリの6、ピカルディ終止、C9のテンション(レ)、分数コード(C/E)、裏コード、ポリリズム、数字付き低音の6/4(第2転回形)。

七段 ジャンルと歴史

  • 時代:バロック(バッハ〜1750、ヘンデル、ヴィヴァルディ)→古典派(ハイドン=交響曲の父、モーツァルト)→ロマン派→近代・現代(印象主義=ドビュッシー、ラヴェル)。
  • ジャズ:ニューオーリンズ発祥。1930年代スウィング(ベニー・グッドマン、グレン・ミラー)、1940年代ビバップ(チャーリー・パーカー)、マイルス・デイヴィス「カインド・オブ・ブルー」、ルイ・アームストロング。スウィング・フィール、アドリブ、12小節のブルース、スキャット(エラ・フィッツジェラルド)、ディキシーランド、フュージョン。
  • ビッグバンド:サックス5(A2・T2・B1)・トランペット4・トロンボーン4・リズムセクション。
  • 英国式ブラスバンド:木管なし、コルネット中心、E♭のテナーホルン、ト音記号の移調譜が多い。
  • マーチング:8 to 5(5ヤードを8歩)、カラーガード、ドラムメジャー、ピット、バッテリー、メロフォン、ドリル。
  • 歴史:オスマン帝国のメフテル→大太鼓・シンバル・トライアングルが西洋へ(トルコ風)。ギャルド・レピュブリケーヌ。明治初期にフェントンが薩摩藩の軍楽隊を指導。
  • 世界の音楽:ボサノヴァ・サンバ(ブラジル)、タンゴ(アルゼンチン)、レゲエ(ジャマイカ)、カホン(ペルー)、ボンゴ。室内楽:弦楽四重奏、木管五重奏(ホルン入り)、金管五重奏。

古楽器と歴史の人物

  • サックバット(トロンボーンの祖先)、ショーム(オーボエの祖先)、セルパン、オフィクレイド(チューバ以前の低音)、クラリーノ奏法、数字付き低音。
  • フェネル(1952年イーストマン・ウインド・アンサンブル、1パート1人)、ギルモア(アメリカのバンドの父)、エッケルト(海軍軍楽隊・君が代の和声づけ)、瀬戸口藤吉「軍艦」。
  • ジャズ:ストレイホーン「A列車で行こう」、カウント・ベイシー、ディジー・ガレスピー、コルトレーン「ジャイアント・ステップス」、クール・ジャズ、リードトランペット。ラテン:ペレス・プラード、ピアソラ、ジョビン。ドラム・コーは金管と打楽器とカラーガード。

八段 ステージと運営

  • 舞台・照明:客電、地明かり、ピンスポット、暗転、緞帳、反響板、ひな壇、予ベル・本ベル、影アナ、インカム、舞台監督、タイムテーブル、ステージ配置図、香盤表。開場は開演の約30分前、もぎり、インターミッション、アンコール。
  • 音響:PA、ハウリング(マイクをスピーカーに向けない)、モニタースピーカー、ミキサーとフェーダー、コンデンサーマイクとファンタム電源、XLRケーブル、DI、単一指向性。
  • 録音:CDは44.1kHz・16ビット。WAVは非圧縮、MP3は圧縮。入力が大きすぎるとクリップ(音割れ)、ヘッドルームを残す。ステレオ録音。
  • 接続:ハーモニーディレクターなどは出力→アンプ内蔵スピーカー。音量を下げてからつなぎ、電源は最後。Bluetoothは遅延に注意。クリップ式チューナーは振動で検知。
  • 安全とマナー:通路に物を置かない、配線・防水、熱中症対策、撮影・投稿のルールを事前に案内、個人情報は同意と必要最小限。

舞台・音響・録音の専門用語

  • 板付き、ハケる、押している/巻く、ケツカッチン、サブロク(3尺×6尺の平台)、箱馬、ホリゾントライト、サス、ゼラ、調光卓。
  • ミキサー:ゲイン(トリム)・パン・フェーダー・EQ・コンプレッサー・ローカット。バランス接続(XLR)。
  • 録音:ワンポイント(メインマイク)とスポットマイク、FLAC(可逆圧縮)。

九段 権利とルール

日本の著作権法にもとづく一般的な内容です。実際の手続きは、権利者や管理団体の案内を確認してください。

  • 著作権は作品をつくった時点で自動的に発生。保護期間は原則として著作者の死後70年(2018年に50年から延長)、亡くなった年の翌年1月1日から数える。共同著作物は最後に亡くなった人の死後70年、団体名義は公表後70年。期間が終わるとパブリックドメイン。
  • 市販の楽譜を購入のかわりにコピーするのは原則NG。私的使用の複製は個人・家庭内など限られた範囲。レンタル譜は期間と演奏会を守って返却。
  • 編曲には原則として権利者の許諾が必要。新しい編曲には編曲者の権利が生じることがある。浄書だけでは新しい著作権は生まれない。
  • 非営利・無料・無報酬の3条件がそろえば、公表された曲の演奏は原則として許諾不要(編曲やコピーは別)。入場料をとる演奏会は管理団体(JASRAC、NexToneなど)への手続き。
  • 録音・録画の配布や配信は、曲の権利に加えて著作隣接権(実演家・レコード製作者・放送事業者)や肖像にも配慮。市販音源を動画に使うには原盤の許諾が必要。
  • 著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権)はゆずれない。財産権(複製権・演奏権・公衆送信権など)はゆずったり相続したりできる。
  • 引用は、自分の作品が主・引用が従、区別と出所の明示。外国の曲も条約で保護。大会名・ロゴは主催者のルールにしたがい、無断で使わない。

条文と期間

  • 第30条(私的使用の複製)、第32条(引用)、第38条(非営利の演奏など)、第28条(二次的著作物の原著作者の権利)。
  • 実演家の権利:実演の翌年から70年、レコード:発行の翌年から70年、放送:翌年から50年、映画:公表後70年。実演家人格権=氏名表示権・同一性保持権。戦時加算、職務著作、「公衆」は特定多数も含む。
  • クリエイティブ・コモンズ:BY(表示)・NC(非営利)・ND(改変禁止)。関連する法律:個人情報保護法、特定商取引法、消費者契約法。

十段 総合・指導者

  • 移調の計算:B♭管は実音より長2度上、E♭管(アルト)は長6度上、F管は完全5度上に書く。実音変ロ長調→B♭管ハ長調・アルトサックスト長調・ホルンヘ長調。
  • テンポの計算:時間(秒)=拍数÷BPM×60。8分の6拍子で♩.=72なら8分音符=216。
  • 倍音(B♭1基音):B♭2・F3・B♭3・D4・F4・A♭4(第7倍音は約31セント低い)。トロンボーン第7ポジションの第2倍音はE2、F管アタッチメントは完全4度下。
  • トランペットの指づかい(記譜):C4=0、C♯4=123、D4=13、E4=12、F4=1、G4=0。開放の倍音はC4・G4・C5・E5・G5。
  • 合奏指導:ピラミッドバランス、根音を厚く第3音はひかえめに、低音は早めの息の準備、残響の長い会場では音を短めに、チューニングは低音から少人数ずつ、練習計画はむずかしい部分を優先。
  • 指揮:4拍子=下・内・外・上、3拍子=下・外・上。1拍目は下、最後の拍は上。
  • 指導者として大切なこと:音楽と仲間を大切にし、奏者が吹奏楽をもっと好きになれる環境をつくること。

移調とテンポの応用

  • A管クラリネット=短3度下、D管トランペット=長2度上、E♭ソプラノコルネット=短3度上、E♭管ホルンのパートをF管で吹くときは長2度低く読む。
  • 実音ニ長調→B♭クラはホ長調(♯4)、アルトサックスはロ長調(♯5)。同じ記譜音「ソ」は、トランペット(F)>ホルン(C)>アルト(B♭)。
  • ♩=♩. で8分の6拍子に変わると、8分音符は3倍。4分の3拍子を1つ振りにすると付点2分音符=♩÷3。
  • F管アタッチメントの第1ポジションの第3倍音はC3。短3和音の第5音は約+2セント。曲のカットは権利者・出版社のルールを確認。

トレーニングで確かめる 受験する